吊り橋効果はすぐ冷めるという話を聞いたことはありませんか。恋に落ちる状況は色々とありますが、非現実なシチュエーションは恋愛成就にメリットもデメリットもあります。
そこで今回は「吊り橋効果」による恋はすぐ冷めるのか、人間心理の真相について詳しくご解説していきましょう。
吊り橋効果について
吊り橋効果という言葉は聞いたことがない人もいるかもしれませんが、日常生活内で「なるほど」と思うことがよくあります。ではどのような効果なのか、ポイントごとに詳しくご紹介しましょう。
吊り橋効果とは何か
吊り橋効果とは人間心理のひとつで、「吊り橋」の上にいるように恐怖や不安を感じるシチュエーションで出会う人に恋をしやすくなる現象です。たとえば建物が火事になり、一緒に逃げて助けてくれた人に特別な感情を抱くような場面。
吊り橋は物理的に不安や恐怖を感じるものです。ここで心臓がドキドキすることが、恋愛のドキドキ感と同じだと脳が勘違いしてしまうのが吊り橋効果の仕組みといえるでしょう。
吊り橋効果の実験
吊り橋効果は1974年、カナダの心理学者が行った実験で実証済み。内容は18~35歳までの独身男性を集め、揺れる吊り橋と揺れない橋の上で女性が「アンケートに協力してください」と声をかける状況を作るというもの。
このシチュエーションでアンケートに回答した男性に、後日プライベートで連絡してもらうよう電話番号を教えたら、揺れる橋を渡った多くの男性は女性に電話をかけたのです。
逆に揺れない橋を渡った人は1割程度の人しか女性にコンタクトをとらなかったという結果でした。
仕組みについて
吊り橋上の緊張感を一緒に体験する男女。ドキドキして興奮する精神状態は、相手にときめいてドキドキしていると心理的に勘違いするために吊り橋効果が発生します。
恐怖や緊張を感じる場面を共有するとその時のドキドキも共有され、相手を意識するようになるのが、吊り橋効果が恋愛に結びつきやすいといわれる仕組みです。
必ずしも吊り橋効果で全てのカップルが上手くいくとは限りませんが、恋愛のテクニックに使えるものであることは確か。ドキドキする環境を作ると、お目当ての人と上手くいくこともあるかもしれません。
吊り橋効果が恋愛成就にメリットになる例
普通に出会ってお互いに意識するようになるのはハードルが高いかもしれませんが、吊り橋効果をテクニックとして活用すると、片想いの人やマンネリしたカップルも上手くいく可能性も。
メリットを実感しやすい吊り橋効果の活用例もあるので、ぜひ参考にしてみてください。ただし吊り橋効果は冷めやすいという人がいるのも事実。そのため手当たり次第に非現実的なシチュエーションを使っても成功しないことがありますので、吊り橋効果で冷めにくい恋愛を成就させる例をご紹介しましょう。
一緒にスポーツ観戦する
好きな人とデートでドキドキすることを楽しむのは吊り橋効果の基本です。スポーツ観戦は目の前で繰り広げられるシナリオのないイベント。好きなチームを応援する時のドキドキ感を延長させると、急速に好きな人と仲良くなれる可能性があります。
この場合、できれば同じスポーツや同じチームが好きなほうが効果的。ライバル同士のチームだと競い合い不快な気持ちになってしまうこともあるので、スポーツ観戦はお互いの好みをよく調べてから実践しましょう。
怖い体験をする
吊り橋効果で冷めないためには、怖い体験を共有することがおすすめです。しかし天災や事故などを想定することは難しく、それほど危険なことはデメリットになってしまいます。
よい印象を与えるには、手軽にデートに取り入れられるホラー映画鑑賞、お化け屋敷などが理想的です。あまり怖すぎるものはストレスになるため、適度なスリルやドキドキ感を意識してみましょう。心理系ホラーなら、映画を観た後にストーリーを振り返り会話も盛り上がるでしょう。
高層階でのデート
高いところにいると多少恐怖を感じるのは人間なら当然のこと。ビルの屋上や高層階のレストランなどで夜景を眺めながらデート。緊張しながら風景を眺め、しかもロマンチックな演出なので、一気に恋愛感情に進展することもあるかもしれません。
観覧車も同じく、最高点に達した時はある種の興奮状態になりますので、恋愛のテクニックとして使える可能性があります。
初めての体験を共有する
知らない土地に二人で旅行したり、趣味を一緒に始めたり。初めての体験を二人で共有すると、ドキドキした非現実的な気持ちから徐々に恋愛感情が芽生えることもあるでしょう。
吊り橋効果は緊張感がベースにありますので、まったりするよりもドキドキしながら二人で同じ空間を体験することが恋に落ちるコツです。
恋愛のドキドキはいつまで続くか
緊張した状況での出会いを恋愛のドキドキ感と錯覚してしまう吊り橋効果。恋愛の緊張感は出会ってからどれくらい続くのか、恋をした時の気持ちの動きについてポイントごとにご紹介します。
3か月サイクルがある
吊り橋効果の心理にも共通するのは「3か月サイクル」。これと深い関係があるのは、脳内物質のフェニルエチルアミンです。素敵な人と出会った瞬間などのドキドキ感によって分泌されるホルモンで、約3か月~3年ほどで止まるといわれています。
吊り橋効果で冷めるのも、急激な環境の変化で脳内物質の分泌が減ることが影響するのでしょう。出会って3か月後には「あの時」のドキドキがなくなっている可能性があるのです。
倦怠期の次に安定期が待っている
気持ちが冷めてしまっても、相手を嫌いになることとは違います。吊り橋効果を利用した場合、ドキドキ感は恋愛ではなく出会った状況によるもの。基本的には相手への気持ちは変わらないはずなのですが、慣れてくると倦怠期に感じてしまいます。
ロマンチックな状態から徐々に冷めてくると相手の全てが冷静に見えるように。些細なことで喧嘩になり、思っていたような人ではなかったとがっかりすることもあるかもしれません。しかしそんな倦怠期を乗り越えると次は安定期。信頼関係の土台が作られ、恋人関係であることに実感が湧いてきます。
相手のよいところをどんどん見つける
恋愛感情のサイクルはどのようなカップルにも訪れるでしょう。人間の心理として交際が始まると安心し、相手の気持ちよりも自分の気持ちを優先してしまうかもしれません。
吊り橋効果ですぐ冷めてしまう可能性があるのは、恋に恋する自分がいることも理由でしょう。長続きさせるためには倦怠期が訪れることを想定しながらも、相手のよいところをどんどん見つけることが大切です。
また感謝の気持ち、一緒にいる時間の大切さなど、些細なことをもっと意識して自分の気持ちと柔軟に向き合ってみましょう。
ドキドキはいつまでも続けられる!
緊張感がなくなると心理的部分からもテンションが下がり、恋愛や仕事など、何でも一瞬つまらなく感じてしまうことがあります。恋愛の場合、いつまでもドキドキしながら付き合いたいと思うのは誰でも同じかもしれませんが、吊り橋の上にいるあの感覚はお互いの努力で再現することはできるのです。
倦怠期やマンネリ感を感じ始めたら、意識して吊り橋効果を取り入れてみましょう。またドキドキしないからいけないと思うのもテンションを下げる要因になりますので、安定期の素晴らしさを考えて、違ったステージの恋愛も楽しんでみましょう。
まとめ
緊張する状況に置かれると、人間心理は同じ境遇にいる人と一種の仲間意識が生まれます。知らない人と会話が弾んだり、異性に特別な感情を抱いたり、吊り橋効果は恋愛やビジネスにも活かすことができる心理テクニック。刺激が欲しくなったら、そんな人間心理を思い出してみてくださいね。