匿名だと強気になる人は、心理的に影響しているものがあるようです。コメント、レビュー、SNSなどで実名を出さず意見が言える場が最近増えていますよね。
とくに辛辣なコメントの場合は、匿名のほうが書きやすい…ということは誰もが感じるところでしょう。そこで今回は、匿名だと強気になる心理や、辛辣なコメントを書く人の特徴について詳しくご紹介していきましょう。
匿名だと強気になる心理
リアルな人間関係が薄くなりやすい今の時代は、匿名で活動できる空間が多くなり、人との付き合い方も変わっていますよね。匿名は本名ではない別の名前、もしくは自分の名前を隠すこととされていますが、このような隠された自分でいるとなぜ強気になるのか心理背景についてご説明しましょう。
現実逃避しているから
普段の自分とは違う人間になれる匿名の世界は、現実逃避したい心理があるために入り込んでしまうことがあります。リアルな自分に満足していない、違う人になってみたい願望が心理的に関係しているでしょう。
仕事で我慢していることがあったり、恋愛が上手くいっていなかったり、現実に目を向けたくない理由があるのかもしれません。そんな時に空想の世界の自分を作り出すことで、現実とのギャップを埋めているのでしょう。
このタイプの人はハンドルネームをいくつか持っていることもあり、その都度自分のキャラを変えて楽しんでいるはずです。
責任をとらなくていいから
匿名だと強気になるのは、心理的に責任をとらなくて済むから。自分が誰か特定されないため、言いたいことをそのままストレートに投稿したり他人のコメントを強く否定したりできるのです。
実名だとプライベートなことまでわかりますので、強気な態度で実生活まで危うくなることがあるでしょう。「くだらない!」「あんたサイテー」など、普段絶対に言わないような言葉や態度で乱暴になってみたいだけかもしれません。
自分が発した言葉には責任がありますので、相手の気持ちを考えることがコミュニケーションでは必要です。責任感のない人は匿名で強気になるだけでなく、仕事や人間関係でも他人に責任を押しつけることがあるかもしれません。
仲間意識がある
匿名だと強気になるのは、心理的にそんな自分が受け入れられる快適さがあるため。複数名で特定の人を攻撃すると、仲間意識のようなものが生まれます。
ネガティブな感情は移りやすいので、狭いコミュニティでは匿名で強気になると急に周囲と仲良くなった気分になるのでしょう。現実生活でそのようなことをしたら仕返しが怖くなりますので、ネット上の快適な空間で同じような価値観を持つ仲間と安全に過ごしたい心理が関係しています。
自信がないため
匿名だと強気になるのは心理的に自信がないからで、実名で行動すると他人から批判されたり否定されたりするのがわかっているので、あえて本当の自分を隠しています。
自信がない人は自分の意見を伝えるのも不安なので、現実世界ではあまり積極的に発言はしません。どちらかというと内向的な性格で、言いたいことがあっても言えない性格のため、匿名で自分の可能性を試したいのでしょう。
心理学的にも、自分の名前を知られていない時は乱暴になりやすい傾向があるといわれています。自信がない人は、勇気をつけるためにも匿名で練習しているのでしょう。
感情的になりやすい
匿名だと強気になるのは、心理的に感情的で過激な表現をしたいため。普段は温厚な人もネット上では意外な言葉遣いだったり、しつこく他人を責めたりすることもあります。
感情的な人は、思った通りの表現ができないとストレスが溜まりますので、どこかで発散が必要。自分の気持ちは文字にしたほうが共有されやすく、とっさの発言以上に周囲は納得してくれます。感情を発散しても自分に被害がない匿名。鎧を強化した気分になれるのです。
辛辣なコメントを書く人の特徴や心理について
ネットで他人を誹謗中傷したり、ネガティブなコメントばかりを書き込んだりする人がいますが、読んでいる人の気分を悪くする嫌な存在ですよね。なんでも自由に表現できる環境があるとはいえ、匿名で強気になる人はとても困ります。ではなぜ辛辣コメントを書くのか、心理状況や性格についてご紹介しましょう。
嫉妬している
匿名だと強気になって辛辣なコメントを投稿する人は、単なる嫉妬の場合がよくあります。自分よりも周りのほうが幸せに見えてしまい、足を引っ張りたいだけなのでしょう。
自分も必死に頑張っているのに評価されない時、ネットで注目される人が本当は羨ましいのです。今充実した人生を送っている人は、他人をネガティブに批判することはしないでしょう。
皆が上手くいくように願うほど心に余裕があるはず。辛辣なコメントをSNSに書く人は、プライドが高い傾向がありますので、自分のほうがいい暮らしをして幸福でありたいのでしょう。
ストレスが溜まっている
ストレスが溜まっている人はどこかで発散したいため、怒りや不安をアピールする習慣があります。基本的に匿名のほうが活動しやすい性格なので、辛辣なコメントを書くほど気分がすっきりするのでしょう。
匿名で強気になる人は、どうせ顔を合わせないから…と有利な感覚になっているのでストレートに発散する傾向があります。ルールやマナーとして許されない誹謗中傷も多く、他人を陥れてストレスを発散。全く意味のない投稿も多いはずです。
存在感をアピールしたい
可愛らしい自撮り写真に「どこが自慢なの?」「加工しすぎ」など、意地悪なコメントをSNSに投稿する人をよく見かけますが、その理由はどのような形であっても自分の存在感を知らせたいためです。
現実世界ではあまり目立たないタイプなので、ネット上で注目を集めるために実際にはできないことをやってしまいます。SNSのフォロワー数や友人は多いけれど、実際に親しい人は少ないタイプ。皆の人気者になるためにアピールしやすいSNSが活動の場になっています。
上から目線になりたい
辛辣なコメントを読むと、相手の攻撃性に一瞬恐怖を感じますよね。過激な表現、意地悪な言葉遣いの人は圧力があり、できれば近づきたくない存在です。SNSで辛辣なコメントを書く人は上から目線になりたいためで、人よりも自分のほうが優れている、強いということをアピールするためにネットで他人を攻撃します。
実際には仕事で評価されないなど、自分の実力が出せないためにモヤモヤした気持ちが残っているとも考えられます。
自分を正当化している
SNSに辛辣なコメントばかり書く人は、自分を正当化させたい心理があります。このため意見に賛同してくれる人を見つけやすいネットに居場所を求めます。
残念ながらネットや掲示板では、辛辣なコメントに関するトラブルは日常茶飯事です。他人と感情的衝突を繰り返してしまうのは、最終的に自分が正しいと相手に納得させるため。
自分を守るためなら相手が傷ついても平気なので、複雑な心境になっているとも考えられます。
刺激が欲しい
他人を攻撃して応戦されたり自分の味方が応援してくれたりするのは、SNSではよくあること。そんな空間が好きで辛辣なコメントを書くのは、刺激が欲しい心理が関係しています。職場と自宅の往復でマンネリ化してくると、何かトラブルを起こしたくなるのでしょう。
まとめ
匿名だと強気になるのは、心理的に自分が何をしても守られている感覚があるからです。それは自信のなさも関係しているため、本当に伝えたいことがある場合はきちんと意見をまとめ、実名で公表するくらいの勇気は持っていたいですね。