乳液洗顔はよくないという話を聞いたことはありませんか。最近コスメサイトや女性雑誌で目にすることが増えた「乳液洗顔」は、肌がしっとりする印象があり、石鹸の刺激がなく肌が弱い人にもできそうな新しいスキンケアテクニックです。
そこで今回は、話題の乳液洗顔はよくないのか、正しいやり方や期待できる効果について詳しくご紹介していきましょう。
乳液洗顔の特徴や効果について
乳液洗顔は乳液を使う洗顔方法なので、今までの洗顔料とは全く異なるもの。まずは特徴点からポイントごとにご説明しましょう。
洗顔料よりも洗浄力は劣る
乳液洗顔は名前の通り、洗顔料の代わりに乳液で顔を洗う方法です。乳液には保湿成分が含まれているので、洗顔料の刺激が強い成分とは違い、肌に潤いを与えながら汚れを落としてくれることが特徴。
しかし洗顔料によく含まれている界面活性剤は使わないため、汚れ落ちが悪くなりますので、あくまでも肌によい洗浄方法として行うものだと理解しておきましょう。
毛穴の汚れがとれやすくなる
乳液洗顔がよくないという評価は、メイクの油成分がしっかりとれないことが関係しています。乳液はそもそも肌の保湿剤であり、汚れをとるために作られたものではありません。
しかし乳液の油成分や美肌成分は、毛穴に詰まる角栓やメイクの残りなどを中和する作用が期待できますので、乳液洗顔で肌のトーンが明るくなる可能性はあります。
肌の汚れは空気中のほこり、過剰な皮脂、メイクの残りなど、油性のものが多く水だけでは落としにくい特徴があります。その点乳液は化粧水にはない油成分が多く含まれていますので、長く続けると毛穴の汚れ落としにもメリットが実感できるでしょう。
肌のキメが整う
肌は一番外側の古い角質層が剥がれ、新しい角質層が誕生する「ターンオーバー」があります。ターンオーバーのサイクルは28日前後。しかしストレスや肌環境、年齢により40日以上かかることもあり、肌のカサつきや年齢サインが目立ってしまう原因にもなります。
とくに気になる肌のキメは古い角質にアプローチすることが必要で、通常の洗顔料よりも乳液洗顔のほうが効果は期待できるとのこと。乳液で肌をくるくるとマッサージしながら洗顔すると肌が柔軟になり、古い角質層がきちんととれるとターンオーバーが活性化されるのです。
古い角質層が残った肌はくすみも目立ちますので、優しく浮かせて肌環境を整えるためにも乳液洗顔はメリットがあるのでしょう。
乾燥肌がしっとりする
洗顔料は通常メイクオフする場合はクレンジングでメイクを取り除き、次に洗顔料で汚れを落とすというのが一般的な流れです。毎日のお手入れではありますが、クレンジングはとても肌に負担があり、さらに洗顔料で肌を摩擦すると余計な潤いまでとられて肌が乾燥しやすくなります。
乳液洗顔なら刺激が半減し、しかも滑るように肌に広がるので摩擦による乾燥を防げることがメリット。またヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合されているので、洗顔しながら保湿できることも特徴です。
正しいやり方のステップ
乳液洗顔がよくないのは間違ったやり方のためかもしれませんので、正しく肌によい方法でぜひトライしてみましょう。では基本的な手順をご紹介していきますね。
乳液洗顔の基本ステップ
乳液洗顔で使うものは、いつもスキンケアで使用している乳液です。まず手のひらにスキンケア時よりも多めの量を取り出し、顔全面に広げてください。乳液を使っているとはいえ、強く肌を摩擦すると負担になるので優しく広げることがコツです。
全体に塗布したら額や頬など、広いところに塗り込み、毛穴の汚れが気になる箇所も優しくマッサージ。目の周りや口の周辺は皮膚が薄いため、とくに意識して摩擦しないよう洗っていきましょう。
やり方はいつもの洗顔のように汚れが気になるところを中心に洗うこと。ザラッとする部分は古い角質が残っている可能性があるので、優しくマッサージしていきます。
終わったらぬるま湯で丁寧に洗い流してください。乳液自体は肌に悪いものではありませんが、肌の汚れが混ざっているものですすぎが充分でないと肌トラブルにつながる可能性があります。洗顔料を洗い流す感覚でしっかりすすいでおきましょう。
乳液洗顔が終わったらいつも通りのスキンケア。化粧水、乳液、美容液、そして潤いを閉じ込めるためにクリームがある人はクリームで潤いにフタをします。ない場合は乳液の重ね付けや美容液で保湿しておきましょう。
乳液でメイクオフする方法
乳液洗顔はクレンジングの代わりに使うことも可能。やり方は肌にたっぷり乳液を広げて、くるくると優しく円を描くようにマッサージしてメイクを浮かせていきます。
アイラインやマスカラなどは落ちにくいので、乳液をコットンに浸したもので事前に落としておくこと。メイクが落ちてきたらティッシュで拭き取り、ぬるま湯で洗い流してください。
この方法が使えるのはナチュラルメイクなどの薄いメイクの場合で、ファンデーションの重ね付け、リキッドファンデーションなどは乳液だけで落とせないこともあるので、同じ工程を繰り返すこと。それでも難しい場合は通常通りにクレンジングしてください。メイクオフした後は、通常のスキンケアで肌を整えておきましょう。
乳液洗顔の注意点について
乳液洗顔がよくないのは、無意識のうちに肌に負担をかける方法を実践している可能性があります。次の注意点を把握して、肌に優しくケアしてみてくださいね。
毎日やらないこと
乳液洗顔がよくないということはありませんが、毎日やってしまうと洗浄力が洗顔料よりも弱いため、汚れが蓄積されてしまう可能性があります。優しい洗浄力なので、オイリー肌や毎日しっかりメイクをする人はとくに注意して乳液洗顔の頻度を考えたほうが安心です。
汚れが溜まると過剰な皮脂や雑菌によりニキビや吹き出物の原因になることもありますので、週に1~2回程度のスペシャルケアとして行うか、すっぴん時に乳液洗顔をすることもおすすめです。
保湿ケアは必ずやること
乳液なので洗顔後の肌は石鹸の時とは違いしっとり仕上がりますが、汚れや皮脂を落としているので肌の水分は多少なりとも減少しています。このため乳液洗顔の後は、必ずいつも通りの保湿ケアで肌に潤いを与えておきましょう。洗顔時の乳液だけでは完全に肌は保湿されていないのです。
クレンジング機能は劣る
乳液洗顔はナチュラルメイク程度なら落とすことは可能ですが、しっかり下地やコンシーラーを使ったメイクの場合は、クレンジングのようにメイクオフはできないので要注意。
素肌に近い状態での洗顔に適していますので、朝に乳液洗顔を行うなど、タイミングも考えて実践してみましょう。
乳液はたっぷり使うこと
乳液洗顔はマッサージしている間に肌に美容成分が浸透してしっとりすることはメリットですが、逆に滑りが悪くなり摩擦が増えてしまうこともあります。負担を減らすにはかなり多めに乳液を使用することになるため、コストが洗顔料以上にかかってしまうこともあるでしょう。
もったいないからといって少量の乳液で洗顔すると美容効果が期待できないだけでなく、摩擦による負担が増えて逆に赤みやカサつきが気になることも。乳液洗顔で使用するものは、コスパがよくたっぷり使えるものがおすすめです。
まとめ
乳液洗顔は正しく行うと肌にメリットが期待されますので、注意点を意識しながらスキンケア習慣に取り入れてみましょう。肌に環境は個人差がありますので、乳液洗顔も全ての人に合っているとはいえません。
興味がある場合はすっぴん状態で洗顔を試し、自分の肌に合うかどうか判断してみてくださいね。